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仕事で使っている「フォントガイドブック for DTP(1996年度版)」にも、それは「堂々と」掲載されています。




 イラスト描きや絵師さんにとって、同人誌やフライヤー、名刺など頒布する印刷物を制作する以上、「グラフィックデザイン」という作業から逃れることは(誰かにお願いする場合は別にして)できないわけですが、それには必ず「文字要素」があり、そしてなおかつ「その文字要素にどのフォントを使うか」という問題があります。そのフォントの選択ですが、「これだけは絶対に使うな」というフォントが実は存在するのです。

 その理由は

(1)うんざりするほど使われすぎて、見飽きている

(2)オシャレになると考えがちだが、実はダサいという事実

(3)使った瞬間からスーパーの安売りチラシ感や、場末のスナック感が漂う

(4)なのに使ってしまえば「素人デザイン感」が丸出しになる

という、もう「絶対的なダメダメフォント」です。



その名は・・・BrushScriptです!!

BrushScript

ただでさえダサダサなのに、このように全部大文字で組んでいるのもたまに見かけます。

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まるで田舎のヤンキーの車に貼ってあるステッカーですね。



 写植時代をご存知の方は、この「BrushScript」が、大抵の写植屋さんに常備されていたのを覚えているかと思います。また、その流れでDTP時代になっても、PCやアプリにプリ・インストールされている場合も多く、そのせいで「使われすぎ」「見慣れすぎ」という状態に(そもそも当時、スクリプト系英文フォントの選択肢は少なかった)。なお悪いことにスーパーの安売りチラシの値段の数字や、地方のスナックやローカルなカラオケボックスの店名やメニューなどに使用されすぎてしまい、「ダサいフォントの代名詞」になってしまいました。

 古くからあるHelveticaやFutura、TimesやOptimaといったフォントは、使い方や組み方によってセンス良くオシャレにできるのですが、このBrushScriptはどう頑張ってもオシャレにはなりようのない「アクの強さ」があります。つまり「使った時点でアウト!」ということですね。ですので、このBrushScriptだけは「使わない」という選択肢しか残されていないのです。

 と、いうわけで、絵師さんや頒布物のデザインを任された担当者さんに進言します。「悪いことは言わない、BrushScriptだけはやめておけ」と(結構使っているのを見かけますので)。もし「BrushScriptを使ってこんなにオシャレな文字組ができたよ!」という方がいらっしゃいましたらお教えください。平身低頭・全身全霊で(笑)BrushScriptさんに謝りたいと思います!