AI8
イラレ歴代のスプラッシュスクリーンの中で一番目にしたのはこのバージョン8かも。

 「イラレの人」と言っても、イラレ講師を始めたよとか、Noteでイラレのノウハウ売るよとかそういう話ではなく、「イラレに人生を支配されてしまった哀しい人」のお話です(もちろん半分冗談です)。

 私がイラレに初めて触れたのは・・・まあ、5Jです(これ以上は説明しません。笑)。以来、今の今まで「仕事=イラレを使う」という人生だったのですが、3年前からイラレで萌え絵を描き始め、プライベート、すなわち「私」でもイラレを使うようになってしまいました。おそらく、多くのデザイナーさんにとって「休みの日にまでイラレなんぞ触りたくもない!」と思うでしょうし、その意見は正しいと思います。私だってそう思ってましたからね。

 同じく仕事で使っているフォトショ(Photoshop)はブログ用に画像の加工や補正、トリミングなどのためにプライベートでも使っていますが、なぜかイラレのような嫌な気分にはなりません。まあ、使用頻度が違うからなんでしょうけど、じゃあ同じく使用頻度の低いかつてのクオークや現在のインデザはどうなのかというと、やっぱり嫌な気分になります(笑)。プライベートでPCを使っていても、「デザイン」という仕事に直結するイラレやインデザには、無意識下で拒絶反応があるのかも知れませんね。であれば、カメラマンさんはやっぱりフォトショを休日に立ち上げるのが嫌なのかどうか、一度訊いてみたいものです。

 イラレに話を戻すと、デザイン制作で使う機能とイラスト制作で使う機能はけっこう違うので、おそらく業務で毎日イラレを使っているデザイナーさんでも、意外と機能を知らないということはあるかと思います。デザイナーは「経験」で仕事をしている部分も大きいので、「経験的に作業ができる=手慣れた作業手順」を選びがちです。ですので、その作業を単純化できる新機能が備わったとしても、古い手順に固執する場合が多々あります。それに「新機能=使いやすい」とは言えないとう現実もあります。新機能の方が速くて便利でも、調整や修正のしやすさで旧機能を選ぶ場合も多く、たとえば以前記事にした「ざぶとん」も現実にはあまり多用されていません。なぜなら「揃え」が枠ではなく文字に揃ってしまうからです。ですので、多少手間がかかっても、旧来通り長方形ツールで枠を描き、その中にテキストを打ち込む方が結果的にレイアウト作業は捗りますね。

 だからと言って、新機能を頭から否定するのは間違っていると思います。「知らないので使えない」のと「知っているけど使わない」のとでは結果は同じでも内実は正反対です。その危機感は随分と前からあったのですが、私も多くのデザイナーさんと同じく、どうしても手慣れた作業手順を優先させてしまい、新機能の情報に疎くなりがちだったので、その対策としてプライベートでもイラレを使う、すなわち「イラレでイラストを描く」ことが新機能の習得に役に立っているという実感はあります。ですがその反面、「公私ともにイラレに支配されてしまっている」という現実も否定できないですね(笑)。

 イラレファイルの拡張子が「ai」であるため、よく「イラレ愛」などと言う場合が(Adobeもそう「自称」していた時期がありました。笑)ありますが、最多のイラレ使いであるデザイナーさんたちは「んなもんあるかい!」って思っていると思います。理由は「(つらい)仕事で使わざるを得ないから」「致命的なバグばかりやらかしているから」「しょーもないバージョンアップで手間ばかりとらせるから」などですが、デザイナー同士が打ち合わせの席などで、イラレのバージョンの話(バージョンを合わせないと完全なデータの互換が取れない)をする時に流れる「やれやれ(苦笑)」的な空気はどの現場でも共通しています。みんなそう思っているんですね。

 そんなイラレに公私ともに支配されてしまった私の人生が、「イラレ(苦笑)」なのはもうどうしょうもないです。イラレの「ai」は「a」dobe 「i」llusutratorではなく、私にとってはnigawar「ai」なんでしょう(誰が上手いこと言えと。笑)。まあ、そんな私的な話はどうでもいいんですが、せめてAdobeさんだけでもこういった現実をよく理解していただいて、業務の最前線でイラレを使わざるを得ないデザイナーさんたちの神経を逆なでする行為(バグとか値上げとか。笑)だけはくれぐれも留意して欲しいものです。