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メニューバーの中央に「飾り」として鎮座するアップルマーク。それを知ったユーザーの反発は激しいものがありました。

 古参のMacユーザーには有名な「パブリックベータ新宿タカシマヤ事件」というものがあります。これは2000年10月21日、Appleに復帰したスティーブ・ジョブズが肝いりで推し進めた新OS「Mac OS X(テン)」のパブリックベータ版を有償(3,500円+税)で配布するということで、ユーザーが大挙として当時新宿タカシマヤにあったApple Storeに押しかけた、という事件です。それだけ新OSに関心が高かったということなんですが、いち早くベータ版をインストールしたユーザーが見たものは、メニューバーの中央に何の役割も果たさず、ただの飾りとなれ果てた「アップルマーク」の姿でした。

 Macユーザーにとって、旧OS時代から慣れ親しんだ「左上のアップルマーク」と、そのアップルマークをクリックすることで現れる「アップルメニュー」はおなじみのもので、この改悪にユーザーは猛反発。結局最初の公式バージョン「Mac OS X 10.0」では元に戻されることになりました。ただ、正確には旧来のアップルメニューが持っていたランチャー機能(アプリケーションを登録し、起動させる機能)はDockが担うことになり、アップルメニューはOSの基本的な操作機能をまとめたものになりましたが。このようにこの頃のスティーブ・ジョブズはAppleに対して大鉈を振るっていたわけですが、それが全てのユーザーやファンに受けいられれていたわけではなく、かなり手厳しい批判も浴びていたのです。しかし、現在の数々の「伝説」がそういった「事実」を押し隠している現実に、違和感とともに一抹の寂しさも感じてしまいますね。

 ちなみに私がMac OS Xを使用し始めたのは「Mac OS X 10.3 Panther」からです。それまではMac OS 9でした。理由は同業者の方ならよくご存知のはずでしょう。