MACPB5300
ジョブズ不在時代のAppleは何かと「混乱」「業績悪化」と言われがちですが、PowerPCの採用は「功績」と言っても良いかと思っています。

 2000年、インターネットはフレッツISDNで繋ぎっぱなしでも定額の時代に入り、いよいよ一般的になりつつありました。それは何よりも、回線の接続や切断の方法を憶える必要がないことを意味します。これは機械に弱い層(子供やお年寄り、女性など)には大きなアピールポイントでした。世間一般の認識も「インターネットって何?」から「インターネットって便利らしい」と変化しつつあった頃です。その頃の私のメインマシンはPoweMacintosh 7600/G3、当然ネット回線に接続し、メールのやりとりや情報収集など業務でも利用が日常化していました。

 すると妻(当時彼女)も「インターネットをやってみたい」と言い出したのです。しかし業務用の7600/G3を貸し出す訳にはいきません。もう一台デスクトップを置くにもスペースの問題があります。そうなればノートパソコンという事とになりますが、わたしはPCはMacしか触った事がない(PC8001mkIIはありましたが・・・)ので必然的に機種はPowerBookという事になります。しかし当時のAppleのノートパソコンPowerBook G3は約40万し、ネットだけに使用するには完全にオーバースペック、コストオーバーです。そこで考えたのが中古の購入。もう既に「Yahoo!オークション」のサービスが始まっていて、わたしも様々な商品の売買に積極的に活用していました。

 機種の選択はネットが使える最低限のスペックでなるべく安価に、という考えからPowerBook 5300cに決めました。この5300c、発売は1995年9月でその名の「C」が示す通りカラー液晶搭載機で(カラー液晶が普及し始めた時代だった)640×480ピクセルは当時のウェブサイトを表示するにはギリギリの大きさです。CPUはPowerPC 603e/100MHz。発熱や消費電力では601より優れていましたが、処理能力ではかなり落ちます。でも当時のネットはまだテキストが中心で、画像も小さく、この程度のスペックでもなんとかなると判断したのです。しかし、いくら中古でもMacは人気があるため、状態の良さも手伝ってか落札価格はなんと14万円にもなりました。早速PCカードを介してLANケーブルを接続しセッティング。彼女用にフリーメールを取得してあげて、初めてMac二台体制になりました。

 ところがこのPowerBook、ヒンジが弱いという問題を抱えており、「ゆっくりと開け閉めするように」という指示も虚しく、所有から1年位でだんだんゆるくなり始めました。バッテリーはとうの昔に寿命を迎え、しかも収納可能の後ろ足が片方伸ばしたままで固定できなくなっていました。この頃のプラスティック筐体はまだ品質が悪く、経年劣化によりもろくなりやすいという欠点を抱えていたからです。2003年頃にはヒンジが液晶画面を固定する力も弱くなり、気をつけないとバタン!と勝手に閉じてしまうまでに状態が悪化。また画像を多用したネット環境では使用は辛くなったため、オークションでジャンクで売却してしまいました。

 その代わりとして、私が仕事用のサブマシンとしてヤフオクで購入した「PowerBook G3 Kanga」を使ってもらうことにしたのですが、当人はこっちのマシンの印象の方が強く、PowerBook 5300c/100はほとんど覚えていない・・・というか、印象がごっちゃになってしまっているようです。いまさら訂正しても意味はないので放置していますが、せっかくの初ノートPCなのに使っていた当の本人に忘れられてしまうなんて、ちょっと不遇なマシンですね。

所有期間:2000年秋頃〜2003年8月