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(5)と(6)の組み合わせで描かれたイラレCS6のキービジュアル。




 デジ絵(デジタルイラスト:萌え絵も含む)を描く方法論は、突き詰めればたった6つしかありません。今回はその方法論をご紹介したいと思います。

 まず初めに、デジ絵のデジ絵たる最大の要因をご説明したいと思います。それは「情報量の多さ」です。デジタルで絵を描く場合、細部まで丹念に描き込むことができます。それはすなわち画の情報量を増やせることを意味します。すると鑑賞する側は当然「デジ絵は情報量が多いものだ」と認識した上でデジ絵を見ることになります。もし情報量が少ないと「なんだか寂しい画だな」「手抜きっぽい」という印象を与えてしまいます。それを避けるためには「いかにして画の情報量を増やすか」の方法論が重要になってくるのですが、突き詰めればそれは以下の6つに絞り込めるのだ、という解説になります。

(1)情報量を極端に少なくする

 「デジ絵はいかに情報量を増やすか」と前段で説明したのにいきなり全否定のようですが、これはシンプルな矩形(丸や三角・四角、もしくはその変形)で絵を描くという方法論です。カットイラスト(文章の説明やレイアウトの穴埋めに入れる小さなイラスト)では定番の方法論ですね。シルエットイラストもこの範疇ですし、サンリオなどのキャラクターイラストもこの方法で描かれています。描くサイズが小さいからこそ成り立つ方法論ですが、ポスターなどの大きいサイズでもこの方法は使えます。ただその際は絶妙なバランス感覚と色彩感覚が必要になります。永井一正さんなどがその代表格ですね。

(2)シワや影で情報量を増やす

 無地のブラウスやスカート、髪の毛を単色でベタ塗りしただけではとても持ちません。ではどうするかというと、「そこにあるべきものを詳細に描く」のです。つまりシワや影です。萌え絵ではこの方法論は当然のように使われています。萌え絵に巨乳が多いのも巨乳ならおっぱいの形やシワで「情報量が増やせる」からです。萌え絵師に巨乳好きが多いというわけではない・・・と思います(笑)。

(3)柄や小物などで情報量を増やす

 無地のブラウスやスカートではなく、そこに柄や小物を追加する方法論です。スカートにチェックの柄を入れたり、フリルやリボンを加えたり、ヘア・アクセサリーを飾ったりと、この方法論も萌え絵ではよく使われます。花を持たせたり、やたら長い髪の毛で空間を埋めるのも発想は同じです。もちろん女性らしく可愛いアイテムばかりなのは萌え絵だからこそ。萌え絵師は「可愛い」に敏感でなければなりませんね。

(4)筆や鉛筆のタッチを残すことで情報量を増やす

 これはイラレでは再現が非常に難しい方法論です。ペイント系ソフトでは当然のように使われるテクニックですね。塗った色と下地の色をわざと滲ませるなども同じ方法論です。単純に色を乗せるだけでなく、そこに筆や鉛筆の跡をわざと残すことによって情報量を増やす、という考え方です。いわゆる「厚塗り」という技法もこの範疇です。グラデーションもこの考え方ですね。

(5)テクスチャ(パターン)で情報量を増やす

 現実を一切無視して服や影にテクスチャを貼る方法論です。顔の影に現実ではありえないハートのテクスチャを貼ってみたり、服の形を極端にデフォルメしてそこにランダムな模様のテクスチャを貼ったりなどなどです。どこにどういったテクスチャを貼るか、かなり高度なセンスが要求されます。アーティスティックで独特の世界観を構築できますが、その反面絵が平面的になったり、アート臭さが萌え要素を消してしまうのが難点です。どちらかというと「萌え絵」ではなく「デジタルアート」寄りになります。ただ萌え絵でも、背景だけにこの方法論を使っている例をよく見かけます。これなら萌え要素を排除せず情報量を増やすことができます。

(6)スーパーリアルで情報量を増やす

 イラレの機能、グラデーションメッシュを使って本物の写真と見間違うばかりにリアルに再現する方法論です。海外のイラストレーターはよくこの方法を使いますが、日本では受けが悪いせいかあまりやっている人を見かけません。「だったら写真でいいじゃん」という受け取り方が一般的なせいかもしれません。

 以上になります。デジ絵を描くための方法論は突き詰めればこの6つしかありません。どのデジ絵もこれらの組み合わせて描かれています。逆に言えばこの6つの方法論を使いこなせれば怖いものなし!ということになりますが、萌え絵に限って言えば(2)(3)(4)(5)の4つで十分です。さらにイラレの場合は(4)の再現が非常に難しいので(2)(3)(5)の3つ、ということになります。逆にペイント系では(5)が苦手です。キャラクターはペイント系で仕上げて、背景テクスチャだけにイラレを使う絵師も多いようです。ぜひ参考にしてみてください。


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