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「僕もまた巨大なAdobeに踊らされただけの犠牲者の一人にすぎないってことさ」




 私は日常的に印刷会社やweb業者への入稿業務を行っています。その経験から「プロのイラストレーターを目指すなら最低限知っておかなかればならない知識」をコラムでご紹介したいと思います。今回はその4回目「プロのイラストレーターがよく使うファイル形式一覧」です。


●ペイント系アプリケーションのファイル形式

・psd

 Adobe Photoshopのファイル形式。フォトショップで作成した情報をすべて記録しているので、元データとして手元に残しておくのがベスト。近年はこのファイル形式のまま印刷入稿できるようになった。その代わりレイヤーや色調補正情報を残しておいたままにしておくとファイルの受け取り先で操作されてしまうので、それが嫌な場合はレイヤーをすべて統合してから入稿すべき。(逆に補正をお任せしたいのならレイヤーを残してあげるほうがベター)

 自分のPC内での保存やバックアップはそのアプリ独自のファイル形式(SAI→saiなど)で構わないが、対外的には事実上の基本ファイル形式と言っていいのでpsdファイルの扱いにも慣れておく必要がある。プロのイラストレーターならpsdに書き出してそれをフォトショでCMYK変換、色調を整えてから入稿するのが常識。saiでRGBモードで入稿、などという愚は冒してはならない。尚、フォトショとの互換性を考慮してpsdはクリスタやSAIでもサポートされている。

・eps

 印刷入稿の基本フォーマット。この形式にしておくと一応は間違いがないが、保存の際のEPSオプションの項目が印刷各社によってまちまちなので、最近は避けられる傾向にある。

・jpg

 ネット上ではもっとも一般的なフォーマットだが、イラストレーターは使用すべきではない。なぜなら非可逆圧縮形式なので、せっかく描いたイラストが強制的に圧縮され劣化してしまうから。どうしてもjpgで保存したい場合は最低圧縮率/最高画質での保存を推奨したい。イラスト投稿サイトや掲示板などへの投稿用だけならjpgで問題ない。

・png

 圧縮しても劣化しない可逆圧縮形式。一般的なフォーマットなので多くのアプリケーションが対応している。透明もサポートしているので、切り抜きでイラストを配置してもらいたいときにも便利。

・bmp

  圧縮しても劣化しない可逆圧縮形式。一般的なフォーマットなので多くのアプリケーションが対応している。Windowsでは一般的な画像形式。Macでもサポートされている。

・gif

 圧縮しても劣化しない可逆圧縮形式。一般的なフォーマットなので多くのアプリケーションが対応している。現在gifといえばGIFアニメの印象が強くなってしまった。画質の設定を間違うと悲惨なことになるので、あまりおすすめしない。透明もサポートしているが、特にこだわりがなければpsdかpngを推奨する。


●ドロー系アプリケーションのファイル形式

・ai

 Adobe Illustoratorのファイル形式。イラレで描いたデータの受け渡しはこれが一般的に使用されている。イラレは所有バージョンより上のバージョンで保存されたファイルは開くことができないので、受け取り先のバージョンを聞いてから適切なバージョンで保存するようにしたい。ただそれも完全互換ではなく、作成ファイルに新バージョンの新機能を使用していると、旧バージョンで保存した際にその作業情報は失われてしまう(描画には一応互換性がある)。できれば自分と先方とでバージョンは合わせておきたい。尚、フォントは必ずアウトライン化するのが常識となっている。

・(Illustratorの)eps

 ペイント系で説明したepsと同じ拡張子だが、こちらはビットマップ画像ではなくベクターデータで保存されているので全く別物と考えていた方がいい。以前はこの形式でやりとりするのが常識だったが、ファイルサイズが大きくなる傾向があるので現在はaiに取って代わられている。ファイルの特性はaiと同じでバージョンによる互換性に関しても同じ注意が必要。


●デザイナーの立場から

 データを受け取るデザイナーの立場からすればやはりペイント系はpsd、ドロー系はaiで支給していただけるのが嬉しい。一番困るのは切り抜きイラスト(キャラだけが必要で背景が不要のイラスト)なのにキャラと背景がくっついた状態(キャラと背景が同一レイヤー)で支給されること。複雑なキャラの形をパスで切り抜く作業が発生してしまうので泣きたくなる。その場合はキャラと背景は別レイヤーか背景は透明でお願いします。


●まとめ

(1)ペイント系アプリの場合、保存はその作成アプリの独自形式かpsdで保存。psdは事実上画像ファイルの標準形式。プロなら扱えて当然。
(2)もっとも一般的なjpgは画像が劣化するので使用しないようにしたいが、投稿用には問題ない。
(3)その他png、bmp、gifなどが一般的だが、jpg以外ならpngがおすすめ。
(4)ドロー系アプリの場合はai(ドロー系は実質イラレしか使用されていないので)が標準。ただしバージョン間の互換性に難があるので、作成した自身のバージョンとデータを渡す相手のバージョンをよく確認のこと。フォントのアウトライン化は必須。
(5)キャラのキリヌキをデザイナーにさせないで!(したらしたで「切り抜きが汚い」って文句言わないで!)

以上です。


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