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用紙に書かせてスキャンする手間を省きたかったんでしょうけど、判別不能の文字を書かれて顧客管理になるのかとっても疑問。




 少し前、某ショップで住所や名前、電話番号を液晶タブレット(液タブ)で手書き入力しなければならない局面がありました。私は過去の経験から、ペンタブレット(板タブ)は慣れていなければまともに文字さえ書くことができないことは知っていましたが、さすがに液タブなら大丈夫だろうと考えていました。ところがその液タブはペン先と描画が2〜3ミリもずれていて、おまけにペンも滑りまくり、遅延もひどいという代物。書いた文字はミミズが這ったようになってしまい、判読さえ難しいのではないかという有様に。明らかにその液タブは精度の悪い粗悪品でした。

 ペーパーレス社会や情報流出が叫ばれて久しい昨今、顧客情報をテキストデータではなく画像データとして管理し、しかもペーパレスが実現できる液タブを使う意義はわかるのですが、その使い心地は最悪で、板タブを初めて使ったあの不快感を彷彿とさせるものでした。隣にいた妻も以前同じ経験をしたらしく、二人してコスト重視で粗悪な安物液タブを店頭に準備した、これら企業に大ブーイング。客に不便と不快を強要するその姿勢に疑問を感じざるを得ませんでした。

 私は以前、板タブや液タブの購入を検討した際、家電量販店の店頭で液タブを試用したことがあります。もちろんそこに置かれていたのはワコムをはじめとするお絵かき専用機種で、非常に入力精度の高いものでした。ところが今回使用させられたのはメーカー名も不明な粗悪な液タブです。この「粗悪な液タブ」がいかに酷いものなのか、使用者に多大なストレスと不快感を強要するものなのかを、今回身をもって知ることになったのです。

 そのストレスの原因は明白です。人間は「書く位置」と「書かれる位置」がずれると脳がそれを理解できずに混乱し、不快感を催すのです。人間は有史以来、書く対象が地面であれ、洞窟の壁であれ、パピルスであれ、和紙や洋紙であれ、「書く位置(ペン先)」と「描画される位置(ペン先の接地点)」がずれることはありませんでした。ところが板タブや粗悪な液タブはその「ずれ」を人間に強要してきます。それは長い歴史の間に人間が培ってきた能力や感覚を真っ向から否定するものです。

 もちれん「慣れ」でそれをある程度は克服することはできるでしょう。しかし板タブを使っていた多くの絵師が画のクオリティを上げるために最終的には液タブを選んだり、アナログ絵師がApple Pencilに感動するのは、その「慣れ」では克服できない決定的な「感覚のズレ」が、板タブや粗悪な液タブに存在するからです。であれば最初からお絵描き用の精度の高い液タブか、iPad Pro+Apple Pencilのような高機能タブレット端末+スタイラスペンの組み合わせを使ってデジ画を始めるべきだし、それが経済的に無理なら、タブレット端末(大型スマホ)+タッチペンでもそこそこの画は描けます(アプリにもよるので、自分に向いた最適なアプリを探しましょう)。

 つい最近ビックカメラ有楽町に行ってきましたが、ペンタブの売り場は縮小され、その中でも板タブはほんの少ししか展示はありませんでした。その代わりに多く置かれていたのはAndroid系タブレット端末で(iPadはApple専用コーナーにある)、スタイラスペンやタッチペンのコーナーも隣接されていました。つまり、この記事で指摘した通り時代の風向きは確実にこちらに吹いています。今からデジ画を始めようとする初心者が板タブを選ぶ理由は全くありません。板タブを使いこなすまでの苦痛の先には、さらに長い「画力の向上」という苦痛が待っています。誰もが不必要な苦痛は避けたいと考えますし、初心者ならなおさらです。ならば、デジ画機材のファーストチョイスは何がいいのかは明白でしょう。まずは不必要な遠回りは避けて、お絵描きの楽しさを初めからダイレクトに味わえる機材やアプリのチョイスをお勧めしますし、このブログのこのカテゴリーが、その判断のなんらかの参考になれば幸いです。


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