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業界への入り口は一般的には各種専門学校や美大・芸大から就職、ということになる。あとはアルバイトで入社してそのまま社員になるというパターン。ただ、あまりの激務に辞める人も多いという事実も知っておくべき。(写真提供:pixabay




 私は日常的に印刷会社やweb業者への入稿業務を行っています。その経験から「プロのイラストレーターを目指すなら最低限知っておかなかればならない知識」をコラムでご紹介したいと思います。今回はその22回目「プロのイラストレーターを目指す時、まずすべきこと」です。

 プロのイラストレーターを目指す時、まずすべきことは何か?と問われれば、私の答えは明確です。それは「人生のなるべく早い時期に広告・出版業界に飛び込むこと」これ以外にありません。(萌え絵ならゲームやラノベ出版関係だと思いますが、そちらには疎いので)

 もちろん、絵の上手さ云々の話はついてまわります。しかしそれは個人の努力でどうにでもなる話です。まずは業界に身を置いて、現実社会の中でどのような商用イラストがどういう形で流通し、お金を生んでいるかという「世の中の仕組み」を肌で理解する必要があります。それは学生やアマチュアの立場では全く知り得ない知識だからです。

 「なるべく早い時期」とは高校を卒業してすぐの18歳、各種専門学校卒業時の20歳、そして大学卒業時の22歳。これらの3パターンになります。「いま20代後半で、フリーターをしながらプロのイラストレーターを目指して絵を描いています」という人は、同い年で20歳から業界で仕事をしている人とは知識も経験も5年以上の差があることになります。5年といえば、数人の部下を従えて独立して仕事を回せる立場、つまり主任クラスになっている経験年数です。かたや夢見るフリーター、かたやイラスト制作部門の主任。夢見るフリーターが主任を追い越すには、賞を獲って有名になって一発逆転を狙うしかありません。しかしその可能性は限りなくゼロでしょう。

 私の経験をお話ししますと、私は20歳でこの業界に入りましたが、2年後に大学卒業して新入社員として入社した同い年の部下に仕事を教えることになってしまいました。たった2年の差ですが、彼は同い年の上司を持ったという屈辱感からか「こんなことになるなら専門(学校)に行っておくべきだった」と漏らしたことがあります。私はその会社を3年で辞めて、他の条件のいい会社に転職しましたが、やはり彼も私を追いかけるように2年遅れでステップアップ(別の会社)したようです。

 それに、イラストレーター事務所の社長さんに聞いた話ですが、人員募集をしていないのにもかかわらず、どこでその事務所を知ったのか、自分の作品を持ち込んで「タダでもいいからここで働きたい!」と売り込みにくる若い子がたまにいるそうです。無謀ですが、そうやって強引に業界に入り込んで、現在バリバリと活躍しているプロのイラストレーターはおそらく何人もいらっしゃるでしょう。

 要するに「意志」と「覚悟」の問題です。なるべく若い時期に「プロになるんだ!」という強い意志と退路を断つ覚悟ができないのなら、アマチュアで楽しくやってなさいな、ということです。フリーターなんて逃げはもってのほかです。なぜなら「タダでもいいからここで働かせてくれ」という人が存在しているのに、夢見るフリーターごときに関心を持つ人間など皆無です。まず、まともに相手にもされないでしょう。絵が上手い下手、画力があるなしよりも極めて重要なもの。それはこの業界でイラストレーターを生業(なりわい)として生きて行く「意志」と「覚悟」があるのかないのか、なのです。

 本気でプロのイラストレーターを目指すなら、まずはこの世界に飛び込むことです。そこでの「実績」という「経験年数」が積み重なれば、実力は自ずとそれらは付いてきます。たとえアマチュアの方がプロより画力があったとしても、プロとしての実績がなければ何の意味もありません。なぜならプロは「予算と納期とクライアントの要望」という厳しいし条件下で画を描いているからです。「予算も納期もなく、好き勝手に描いた画」がいくら上手くても、プロの世界ではそれは何の価値も持たないのです。

●まとめ

・まずは広告・出版業界に入ること(萌え絵ならゲームやラノベ出版関係)
・それはなるべく早い時期(リミットは20代前半まで)であること
・画の上達は業界内でいくらでも鍛えられる
・アマチュアの画がいくら上手くても、厳しい条件を課せられていないその画には何の価値もない
・それが嫌なら、アマチュアとして楽しくやっていればよい

以上です。


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