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英語の「Illustration」には「図版」という意味もあるので、決して間違ったネーミングじゃないんですが、日本語化された「イラストレーター」は「イラストを描く人」で定着しちゃっていますからね。




 つい最近、義弟から甥っ子(嫁の弟の長男・3才)の誕生日にTayasui Sketchesで描いた水彩画タッチの似顔絵を贈ったお礼を言われたのですが、その時に「イラストレーターで描いたの?」と言われて思わず絶句してしまいました。おそらく彼はデザイナーが使うソフトはAdobe Illustratorだという知識があったので、何気なくそう言っただけだったんだと思いますが、この記事でも書いたように一般の人のAdobe Illustratorというアプリケーションの認知・認識の低さには驚くばかりです。対してPhotoshopはアマチュアでも使っている人は多く、加えて画像編集ソフトというカテゴリーはPC向けからタブレット端末向けまで、数多くリリースされているという現状があります。Photoshopは使ったことはなくても、画像編集ソフトを使ったことがない人はいないでしょうから「画像編集ソフトで一番有名なやつ」ということでイメージしやすいんでしょうね。

 Adobe Illustratorというソフトを、それをまったく見たことがない人に向けてどう説明するか。私はこの経験から今後は「PowerPointやExcelの図形ツール(オートシェイプ)の高機能版」と言うことにしました。パワポやエクセルは普及していますし、その図形ツールはベクターデータで図形や画を描画するという意味ではイラレと全く同じですので。用途もパワポの高機能版的な使われ方をしています。テキストを打ち込んでレイアウトし、図や図形、地図を作成したり、画像を挿入・配置したりと、やっていることはパワポでプレゼン資料をつくるのと同じですね。ただパワポは社内向け、イラレは社外(商業印刷やウェブサイト)向けとの違いはありますが。

 「それじゃぜんぜんイラストレーター(向け)じゃないじゃん!」という声も聞こえてきそうですが、実際その通りです(笑)。看板に偽りあり、文句はAdobeに言ってください。もちろんイラレはイラストを描く(というより「イラストを作図する」というべきか)用途にも使われていますが、それは「作図の延長線上で画を描くこともできる」という理解が正しいと思います。筆や絵の具を使った、一般人が思い浮かべる「絵を描く」という行為は、Photoshopを始めとする画像描画・編集ソフトの方ですね。「デザイナーがイラストレーターを使い、イラストレーターがフォトショップを使う」というのは業界でよく言われる笑い話ですが、その業界を一歩出ると、Adobe Illustrator(通称イラレ)の一般的な認識はまだまだ低いままのようです。