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作品絵としてネットにアップしている『ごちうさ』のチノちゃんですが、これも「著作権法違反」に該当する可能性が高いです。プロのデザイナーとしてあるまじき行為ですが、描いてみて思ったのは「二次創作は楽しい」という事実です。ですので二次創作者の気持ちはわからなくもないですが、「著作権法違反を見逃してもらっている」という謙虚な心がけぐらいは忘れたくはないですね。




 最近になって深く知るようになった「同人」の世界ですが、著作権に関する認識が著しく低いことに驚きを禁じ得ません。もちろん二次創作は著作権者の許諾を得ていない限りそのほとんどが「著作権法違反」であることは疑いようもない事実ですが、その二次創作(イラストや同人誌)を無断転載されて憤る人や、コピペやパクツイを糾弾する人のツイッターアイコンがアニメアイコンだったりとかすると「ちょっと違うんじゃないの?」と思ってしまいます。

 wikipediaの「二次創作物」という項目には以下の一文があります。

二次創作物の現状と問題

 主に同人誌などにおける二次創作物は権利者の許可なくしては販売が行えず著作権法違反となる可能性があるものの、一般的に許諾を取ることは行われていないとされる。しかし、著作権者が二次創作物について刑事告訴ないし民事訴訟を行うことは極めて少ない。これについては発行部数が少なく、社会的影響が弱い。もとの著作物への好意をもとにしたファン活動の一環なので、完全否定しにくい。もとの著作物の宣伝になる可能性がある。といった理由が指摘されている。また、民法上での損害賠償の扱いは実損害分しか賠償されず、そのため著作権者が訴えるほどに赤字になる可能性があり、訴訟とならないことが多い。

 端的に言えば「許諾を得ていない二次創作物は著作権法違反だが、著作権者が『見逃してあげている』に過ぎない」ということです。言葉は悪いですが「泥棒は泥棒だが、盗まれた側が訴えてもあまりメリットがないから大目に見てあげているだけ」ということです。全ての二次創作者は、この事実をよく理解して行動なり発言をするべきで、前述の「二次創作を無断転載されて憤る人」は「泥棒のくせに泥棒された!怒っているおマヌケさん」という、すこぶる滑稽な醜態を晒しているに過ぎません。

 つい最近、こんなことがありました。

星野源「恋」に合わせて踊る“恋ダンス”動画に関するお願い

 いつも星野源を応援頂きありがとうございます。以前よりこちらのサイトにてご案内をさせて頂きました、恋ダンス動画に関しまして改めてご案内させて頂きます。

 先般ご案内致しています通り、“恋ダンス”動画につきまして、2017年8月末日をもちまして、弊社より著作権法に基づく動画削除の手続きを行わさせて頂きます。

 ドラマの放送期間終了後に改めてお知らせさせていただきました規定通り、弊社からの削除手続きが始まる前に、可能な限りお客様ご自身で“恋ダンス”動画の公開中止・削除の作業を行っていただきますよう、お願いいたします。

 たくさんの皆様に楽しんでいただきましたこと、スタッフ一同感謝と御礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。引き続き、星野源の応援をよろしくお願い申し上げます。

(引用先:SPEEDSTAR RECORDS

 これは「恋ダンス動画」という著作権侵害行為について、期間限定で「見逃してきた」が、その期間が過ぎたので著作権者としてそれ相応の対応をしますよ、ということです。当然ながらアニメ・マンガ・ゲームなどの二次創作に対しても、著作権者はこれと同じことを行うことができます。もしそうなれば二次創作者は著作権法違反を恐れ、そのコンテンツはネット・コミケなどから一掃されるでしょう。その代わりファンの反発も相当なものになりそうですが、著作権者はこういった断固たる措置を採ることもできるんだ、という認識は忘れてはいけません。一部で「二次創作は法的にはグレーゾーンなので許容されている」という甘い認識も存在するようですが、この「恋ダンス」の事例は、著作権者が本気を出せば二次創作を一掃するのは実は簡単なこと、という現実を知るには好個の例と言えるでしょう。

 私も版権物のイラストに関しては許諾を得ていないので、厳密には「著作権法違反」になります。ただし、個人で楽しむ分には著作権法違反になりませんが、この「個人で楽しむ」とは「未公表」ということです。ただ描いてみただけ、という状態ですね。それを不特定多数が閲覧できる状態、例えばコミケで頒布する、ネットにアップする、展覧会や個展に出展するなどすれば、ほぼ「著作権法違反」に該当すると考えていいでしょう。

 一部で独自ガイドラインを設定し、無許可の二次創作を認めているキャラや作品(例:初音ミク)がありますが、それ以外は上記のwikiにあるように「著作権侵害を大目に見てもらっているんだ」という謙虚さを忘れず、つつましやかな気持ちで著作権者をリスペクトしつつ、(本来ならするべきではない)二次創作活動を楽しみたいものです。

※ぜひこちらもご一読ください。