
以前描いた落書き。ヌードデッサンの授業を経験をしたのは19歳頃でしたが、「人体デッサンのポイント」をよく理解していなかったため、何の役に立ちませんでした(笑)。今体験したらもっと有効なデッサンの訓練になりそうな気がします。
素描(そびょう、すがき)、デッサン(フランス語: dessin)、ドローイング(英語: drawing)とは、物体の形体、明暗などを平面に描画する美術の制作技法、過程、あるいは作品のこと。
(wikipedia「素描」より)
(wikipedia「素描」より)
つまりデッサンとは「立体を平面(紙面)に描画すること」であり、デッサン力とは「立体を平面(紙面)に描画する力」ということになります。よく勘違いされるのは「デッサン=石膏デッサンやヌードデッサンなどのデッサン経験」という認識です。つまり「デッサンは不要」とは「石膏デッサンやヌードデッサンといった経験を経なくてもいい」という話と混同されているのです。
例えば、このYahoo!知恵袋の質問と回答です。質問者は前者の意味で「デッサンは必要でしょうか?」と質問しているのに、回答者は後者の意味で「デッサン(経験)は必要じゃありません」と回答しています。実は回答者の言う「物の形を理論的に理解しながら描くという勉強」こそデッサンの練習であり、デッサンの本質です。
よく「萌え絵はデッサンをしなくていい」という書き込みを見かけますが、後者の意味でなら必ずしも「デッサン」は必要ありません。石膏デッサンやヌードデッサンをしなくてもデッサンの練習はできますし、ただひたすら落書きを繰り返すだけでも(スピードは遅いですが)画力やデッサン力は上達します。美大や画家を目指すなら石膏デッサンやヌードデッサンは必須になるのかもしれませんが、人体を記号化した「萌え絵」には、必ずしもそれらの経験は必要ではないのです。超有名絵師や漫画家で正式なデッサン訓練を経験したことがない人なんて、それこそゴマンと存在するでしょう。
ただし、石膏デッサンやヌードデッサンを経験することによってデッサンが早く上達するということはあるでしょうから、萌え絵を描く上でも「デッサン(経験)は無駄」ということはありません。必要だと思えば有料のヌードデッサン会などに出向いて、一度くらいは経験してみるのも悪くないと思います。
まとめると萌え絵を描くにあたって
・絵を描く力という意味での「デッサン(力)」は必要必須
・絵を描く訓練という意味での「(石膏やヌード)デッサン(経験)」は必ずしも必要ではない
ということになります。
私自身は美術部や美術系専門学校の出身ですので、石膏デッサンやヌードデッサンの経験者です。ところがキャラ(人物)を描き始めたのがそれらを経験する以前(キャラを描き始めたのが小学生の頃)だったので、「石膏デッサンやヌードデッサンの授業に、キャラを描いていた経験が役に立った」という本末転倒な状態になってしまいました(笑)。このことは「どんなに人物をリアルに描こうとしても、どこかしらマンガやアニメっぽくなってしまう」という弊害を私にもたらし、現在ではすでに矯正が不可能な状態です(笑)。この事実からもわかるように、萌え絵(に限らずマンガやアニメ絵)を描きたいのなら必ずしもデッサン(の経験)は必要ではありません。ただ、どういう方法であれ「絵を描く」以上はデッサン力は必要になりますので、結局いつかはルーミスなどを参考に独学で勉強することになります。今ならネット上を探せばデッサンの指南サイトや解説動画はいくらでも見つかるので、自分に合ったやりかたでデッサン力を磨いてください。



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