スケッチ
捨てる前にリビングのテーブルいっぱいに広げてみたんですが・・・やっぱりもういいや(笑)。




 確定申告をするのに引き出しの中を整理していたのですが、2年前に萌え絵を描き始めた頃のスケッチ(殴り書き)がじゃまでしょうがないんで処分しました。

 以前『コピー用紙で充分ですよ!』で、「絵の練習にわざわざスケッチブックを買ってたけど、スキャンするにはリングが邪魔だし、かさばるから値段の安いコピー用紙で十分だよね」という記事を書きましたが、ちょうどその頃に描きためていたものです。枚数にしてA4で60枚。これはとっておこうと思って残しておいた数なので、実際は100枚以上あったと思います。そのうちスキャンしようと考えていたのですが、めんどくさいし、今はiPad miniでガンガン落書き&下書きしてるので、もういいや、と判断しました。今見ると下手くそだし、今後役に立ちそうにもなかったので。

 萌え絵を描き始めたのが2016年1月、落書き&下書き用にiPad miniを購入したのが2016年5月。4ヶ月間でスケッチブック2冊、A4コピー用紙100枚以上ですからけっこうなペースで描いていたんですね。とは言っても殴り書きと言っていいほどの落書きでしかないので、1つ描くのに数分しかかかっていないと思います。彩色もしていませんし。

 こういったプロセスを経て、現在は下絵から仕上げまで全てデジタルで行うようになりましたが、もちろんアナログで絵を描く重要性は理解しています。特にイラスト初心者は、まずは紙と鉛筆でキャラの形を取れるようにならないとお話になりません。それにはひたすら数をこなすしかないのですが、コスト的にはやはりコピー用紙が一番いいように思います。メリットは他にも「薄いのでトレースしやすい」「コピックなどのマーカーが使える」「失敗したらすぐに捨てられる」といったところでしょうか。デメリットは「保存しにくい」点ですね。バラバラとまとまりの悪いコピー用紙の束を丁寧にとっておきたいとはあまり思えません。そういう点ではスケッチブックに軍配があがりますね。

 「絵の練習」なんて紙と鉛筆はあれば始められるので、誰しもが一度は挑戦したことがあるかと思います。世の中には「形から入る」と豪語し、いきなり高価なデジタル機材を揃えようとする奇特な方もいるようですが、たいていの場合「タンスの肥やし」になりがちです。デジタルはアナログで描いた絵のクオリティを上げるものであって、アナログの絵が下手なら、デジタルで仕上がる絵もやっぱり下手なままです。「下手なのにやたらクオリティが高い絵」(笑)を時折見かけますが、それは「デジタル彩色に慣れた」だけであって「絵が上手くなった」わけではありません(もちろん彩色技術とデッサン力は関連している部分もあるので、彩色技術をデッサンに反映させる力があるという条件なら、絵が上手くなったと言えなくもないですが)。それを勘違いしている方もネット上には散見されるようです。

 実はグラフィックデザイナーの世界でも、同じことは繰り返されているのです。「グラフィックデザイナー=イラレを使える人」という認識の人に今まで何人出会ってきたことやら(笑)。デザイナーにとってイラレは紙と鉛筆です。紙と鉛筆でデザインできなければ、いくらイラレが使えてもデザインはできません。絵とデジタルの関係もこれと全く同じです。紙と鉛筆で絵が描けなければ、いくら高価なデジタル機材を揃えても、やっぱり絵は描けません。「絵を描くすべては紙と鉛筆から」。原点にして真理であるこの事実を無視して絵の上達はありえない、と断言してもいいと私は考えます。