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AdobeによるiPad版 Illustrator 公式サイト

 今年、2020年にリリースされるとアナウンスされてるiPad版 Illustratorですが、正直あんまり興味がありません。おそらくイラレユーザーの90%以上はデザインワーク(レイアウト・入稿データ作成)にイラレを使っているはずで、アートワーク(絵を描く)で使っているユーザーは少数だと思います。そのアートワーク用途のユーザーも「手描きで下絵→スキャンして取り込み→マウスでフィニッシュ」というプロセスが一般的でしょう。メリットを感じるとするならば、ペンタブレットなどを使ってPC版イラレでイラストを描いていたユーザーで、使いづらいペンタブレットから脱却し、直接画面に描画できるiPad+Apple Pencil環境でイラレを使えるようになる恩恵はかなりのものがあると思います。

 実はiPadでベクター形式でイラストを描けるアプリは既に存在していて、私もいくつか試してみたことがあります。しかし、思ったような滑らかな線が描けず、しかも微調整もしづらいことから早々に使用を諦めてしまいました。もちろんベクターの本家であるAdobeがリリースするiPad版 Illustratorです。かなり細かいチューニングをほどこし、使い勝手のいいアプリに仕上げて来るはずです。ですが所詮はベクターデータ。いかにもベクターらしいエッジの効いたイラストしか描けないでしょう。

 とはいえ、アプリケーションとは常に進化するものです。現時点ではダメでも将来はわかりません。私が個人的にiPad版 Illustratorに望むのは以下の点です。この点が高いレベルでクリアになれば、私は躊躇なくMacではなくiPad版 Illustratorでイラストを描くと思います。

(1)いったん描いたパスの微調整および色や線形状などの属性変更のしやすさ

(2)多種多様なグラデーション、ぼかし、透明などの効果の充実

(3)複雑な形状変更(エンベローブ)機能や3D機能

(4)以上のような複雑な処理を施しても落ちないパフォーマンス


実際にMac版 Illustratorで私が描いたイラストをここに置いておきますが、このような複雑な描写がiPad版で実現できるまで、私はiPad版 Illustratorを使うことはないでしょう。それにPC版と同機能を望むならmacOS 10.15 Catalinaから搭載された、MacとiPadを連携させiPad上からMacの操作ができる新機能「Sidecar」の方が有望ですね。私はOSをHigh Sierraから上げられないので試していませんが。

 以下はiPad版 Illustratorの使用レポ動画です。どちらもカットイラストレベルで、これならPC版で十分かつ、そちらのほうが高機能です。もっと本格的なイラストを描ける方のレポをお待ちしております。