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「初めて買ったPCは写真に残す法則」の通り、私も記念写真を撮りました。机の周りが汚いですが・・・。

 1994年3月に発売されたPower Macintoshシリーズは、CPUにPower PCを積んだ当時世界最高性能(とAppleは謳っていた)のPCシリーズで、このPower Macintoshシリーズから広告・デザイン・印刷業界のデジタル化が「ブレイクスルー」(デジタル化はそれ以前から始まっていましたが、加速度的な普及が始まったのはこの年から)したと言っても過言ではありません。

 1994年春、キヤノンの営業のお姉さん(当時Apple製品の販売代理店だった)に、まんまと騙される形でPower Macintosh 8100/80を導入した当時私が勤めていた会社では、誰一人としてパソコンに興味を持つものはいませんでした。私は高校生の時からパソコンに馴染んでいたこともあり、私だけが密かに深夜残業を装ってMacを興味深々で独占状態で触り倒していたのです。そして作業効率の大幅向上の可能性を感じ取ると「これさえあれば独立して仕事を取り放題では?」と考え、会社にも、同僚にも、誰にも内緒で秋葉原のツクモ パソコン館(現在のツクモ DOS/Vパソコン館)へ70万円(本体とモニタ代)もの現金を握りしめて買いに走りました。確か7月の暑い夏の日だったと思います。それから約1年後に晴れて独立を果たすのですが、独立するとはおくびにも出さず、何事もないかのように何も語らずあっさりと退社してしまい、それ以来「会社」という組織には所属していません。まあ、会社に限らず私は現在も何の組織にも所属していませんので(強いて言えばマンションの管理組合くらい)、元来私は「組織」というものに興味がないんでしょう。

 それはともかく、私の購入した8100/80はエラーが頻発する困ったマシンで、業務は常に「爆弾(エラーメッセージ)」との戦いでした。当時のOS、漢字TaIk7〜7.5の不安定さもあったと思うのですが、私の予想では増設メモリの不具合だったのでは?と思っています。加えて当時新技術だったMOも信頼性が低く、クライアント先でデータが読み込めない、なんてことも度々ありました。とにかく黎明期にありがちなトラブルを一通り経験しましたね。

 そんな8100/80に嫌気がさした私は、日進月歩で進化するPCの世界に追従すべく、Power Macintosh 7600/200を購入するのですが、こちらは8100/80と打って変わってノートラブルでした。つまり「アタリ」です。その印象もあり、この8100/80には苦い思い出しかありません。私を独立に導いてくれた「女神」ではあったのですが、その正体は扱いづらい「じゃじゃ馬」(邪神は言い過ぎかな)だった、といったところでしょうか。

所有期間:1994年7月〜1997年3月