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約10年前の機種ですが、試用には十分役立ってくれそうです。

 私はフィルムカメラ時代に一眼レフカメラを使っていたことがありますので、カメラの基本的な原理と、撮影の知識(被写界深度とか絞りとかシャッタースピードとか)は理解しています。でも、デジカメ時代に入り、そんな面倒なことは考えなくてもいい「数打ちゃ当たる方式」でバシャバシャ撮るスタイルに変更。そのためこれまでデジイチには手を出さず、ひたすらコンパクトデジカメ(コンデジ)を愛用してきました。ところが最近買い換えたiPhone7のカメラの画質を見て愕然!もうこれ、コンデジいらないですね(笑)。もちろん、iPhoneに限らずスマホカメラの進化はニュースで知っていましが、それまで愛用していた初代iPhone SEのカメラは画像メモ程度にしか使えなかったので、それを実感したことがなかったのです。どうりで家電量販店でコンデジ売り場が縮小されているはずです。これじゃコンデジの出番はありません。

 というわけで、それまで愛用していた1型センサーサイズ機、ソニーのサイバーショットDSC-RX100(めちゃくちゃコンパクトで高性能の名機だと思います)を売り、それを原資に中古のデジタル一眼レフカメラの購入をすることにしました。条件は以下の通りです。

(1)コンパクトサイズ希望なのでミラーレス

(2)センサーサイズはフォーサーズよりAPS-Cで

(3)撮りやすさを考えてチルト液晶

(4)試用でもあるのでレンズ付き中古で1万円ぐらい


ここまでくると選択肢はほとんどなく、キヤノンのEOS M10、フジのX-A、ソニーのNEXシリーズで、10年程度前の機種しかしかありません。まずフジはクラシカルなフォルムが好きではないので除外、キヤノンは本命だったのですが予算オーバー。で、残ったのがソニーです。結局購入したのはタイトル通り「SONY NEX-C3」になりました。女性受けしそうなデザインと色ですが、デジタル一眼は私より妻が使いたがっていたのでそれも考慮しました。ふと気付いたのですが、2012年6月15日発売の機種(DSC-RX100)から2011年6月24日の機種に時間を逆行してるんですね(笑)。数日使ってみた感想は「完全に初心者、特に女性向けだな」ということです。設定項目は最低限の最低限で、プログラムオートで撮るのが前提、という作りになっています(設定はできなくはないが操作がめんどくさい)。それに画質が今の基準から考えればイマイチ。まあ10年前ですからね。それでも明らかにコンデジとは異なるボケ感ある画像にはまあまあ満足しています。

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何も考えなくてもこれぐらいはボケてくれます。

 ですが、やはりこのサイズと重さを日常的に外に持ち出そうとは思わないですね。妻は自作アクセサリーの撮影用にデジイチを使うみたいだし(デジイチで撮る、撮らないでは売れ方が違うらしい)、私は天気がいい日に外に持ち出して「絵になる風景写真」を撮りたいという目的で使用するつもりです。旅行用にはマクロからズームまでなんでもござれのNikon Coolpix A900がありますので、そちらを持っていくでしょう(旅行写真でズームを使いたいときは意外とあります)。とにかくデジイチは初めてなので、試用感覚で使ってみます。それには一年(季節が一周)くらい使用状況の様子を見なければなりません。そして、どうしてもNEX-C3で満足できなくなったら、またそのときソニーかキヤノンで迷いたいと思います。でも、キヤノンのEOS M10の出物があったら買っちゃいそうではあるのですが(笑)。ただ、M10は液晶を下向きにチルトできないのが難点。俯瞰で撮るシチュエーションってないわけではないので悩みどころ。かと言って、M5やM6は高すぎだし。そう考えるとA900のチルト液晶は良く出来ています。後継機種が出たみたいだし、高倍率ズーム機コンデジとしてならまだまだスマホカメラよりアドバンテージがあります。チルト液晶、光学高倍率はスマホにはマネできない領域だけに、今後コンデジが生き残るにはこの方向性しかないでしょうね。