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photo:pixabay

 久しぶりに雑誌広告の仕事をしたのですが、雑広はすっかりPDF入稿が定着、いや、それしか受け付けないということに現状なっています。入稿の条件は、雑誌広告の入稿条件に即したPDFファイルの作成が求められ、それはWEB上で配布されているPDFの設定ファイルをイラレに読み込み(イラレにデフォルトで用意されている「雑誌広告送稿用」ではNG)、それを選んで入稿用のPDFを作成(もちろん文字はアウトライン化、オーバープリントはなし)すれば事足りるのですが、指定されたプリフライトファイルを読み込んだAdobe Acrobat Proでその入稿用PDFを開き、プリフライトチェックをして、その結果ファイルを入稿時に添えなければなりません。

 そのプリフライトで「TAC値」でNGが出てしまって、何度もやり直すハメになってしまいました。このTAC値とは印刷する際のインクの総量のことで、「そのデータで印刷するとインクの量が多すぎて、インクが他のページに写ったり、紙面が汚れたりする可能性があるので、データのインク使用量を下げてください」という意味です。大抵の場合はイラレに貼り込んである画像に問題がある場合が多いので(今回は紙面の3分の2が画像でした)、画像をフォトショで開いてその画像のTAC値を下げる処理をします。

 ネット上にはその手順がいくつか紹介されているのですが、数種類試して一番効果的だったものを、以下に記しておきます。

(1)Photoshopのメニューバーの「編集」から「カラー設定」のダイアログを開き、作業⽤スペースのCMYKの項目で、「カスタムCMYK」を選択する。

(2)「カスタムCMYK」のダイアログにある、色分解オプションの色分解の種類で、「UCR」選んで「OK」を押し、「カラー設定」のダイアログも「OK」を押す。

(3)TAC値を下げたい画像ファイルをPhotoshopで開く。

(4)Photoshopのメニューバーの「イメージ」から画像ファイルをLABカラーに変換。

(5)再度CMYKに変換して(別名)保存。


 以上の処理をした画像ファイルをイラレに読み込みPDFを作成すれば、TAC値の下がったPDFファイルを作成することができます。原理は、画像内にあるスミやグレーの表現をCMY版を使ったものから、K(スミ)版を使ったものに置き換えるというものらしいですが、確かにそうすれば3版使用していた表現を1版で表現するわけですから、総インク量を減らすことができます。ですが、それだけスミの表現に「深み」がなくなるわけですので、モノクロっぽい画像など、影響が大きい画像はあらかじめクライアントに了解を取っておくべきですね。

 当然ですが、画像ファイルを直接操作するので、くれぐれもオリジナルは別に保存しておくなど、トラブル対策はしっかりとしておいてください。この方法は自己責任でお願いいたします。いかなるトラブルになったとしても、当方は一切の責任を負えませんのでご了承ください。