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デザイン・広告業界ではセクハラ被害は残念ながら日常茶飯事です。現在は多少は改善されていると信じたい。(photo:写真AC)。

 セクハラ、と一言で言ってもその内容は「ちょっとしたエロ話を振られる」から「枕」までさまざまですが、私が知っている限り、そういったセクハラ被害に遭ったことがない女性を「ただの一人も」知りません。つまりは「全女性がなんらかの被害を受けている」ということです。

 ひどい話だとクライアントに「枕」を強要され、それを「してしまった」という話です。問題が問題だけに詳細は語れませんが、被害者は私が日常的に仕事上でお付き合いのあった方だけに、その話を聞いて非常にショックでした。そこまではなくても「それとなく誘われた」「酔いに任せて迫られた」程度の話は「よくある」のです。あと、フリーランスの女性がストーカーに悩まされたり、しつこく言い寄られたり、自宅を特定されたりして困ったという話もよくあります。フリーランスは立場が弱いので特に狙われやすいです。

 いくら綺麗事を言ったところで世の中「金と欲まみれ」です。だからといって「しょうがない」で済まされる問題ではないし、済ますべきでもないと思います。昨今はそういった事例には厳しい処罰が与えられるようになってきました。ですが根深い問題ですし、現実的に考えれば完全な根絶は不可能だと私は思っています。ですので、女性の方には「そういう現実を知っておいて欲しい」と思うのです。「デザイン・広告業界でセクハラ被害を受けないことは(程度の差はあれ)100%ありえない」という現実です。もし「私は受けていない」と思う方も、ほんの些細なこと(例えば「おしゃれしてるけど彼氏とデート?」と聞かれた)でも思い出してみてください。絶対心当たりはあるはずです。

 「じゃあお前はセクハラしたことがないのか?」と聞かれれば、些細なものならしたことないとは言い切れないと思います。何十年も前の話であれば自信はありません。ですが私は「仕事関係者に男女の問題は持ち込まない(いろいろめんどくさいから)」ということをモットーにし、実行していましたので、まあおそらく重度のセクハラはないと思っています。そもそも私は女性からその手の相談をよくされるタイプでした。

 そういえば若い頃、年上の妙齢の女性からそれとなく「誘われた」ことは何度かありました。でも今考えるとこれって逆セクハラじゃね?と思ったりしています。もちろん逃げましたが、逃げる方法はいつも同じ「(誘われているのに)気づかないフリ」です。まあ男ならこの方法が有効ですが、女性は気づかないフリをするとどんどんアプローチが露骨になる可能性が高いですからね。ピシッとシャットアウトするのがいいかとは思いますが、ケースバイケースである場合も多く、なかなか難しいです。

 正直、「男性に対して隙を見せない」以外にこれといった有効な手段がないのが現実です。だから「そういう現実を知っておいて欲しい」と書いたわけなのですが、あとは信頼できる男性の知人を作っておくというのも自衛手段として有効かと思います。ただ「相談に乗ってもらっているつもりがいつのまにか上に乗られてた」なんてことにならないように、相手の男性をよく見極める必要がありますが。

 「私なんて全然魅力的じゃないし・・・」と思って油断していてはいけません。女性である以上は避けては通れません。常に狙われている立場だと自覚しておくべきです。業界の恥部ですし、あまり言いたくもないのですが現実は現実です。とても残念なことですが。