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photo:pixabay

 私はスタバだろうとマック(マクドナルド)だろうと、必要があればMacBook Airを開いて仕事しています。ただ気をつけている点があって、必ず他人に画面を覗かれない位置に座るようにしています。広告は解禁されるまで社外秘扱いですので、それは絶対です。まあ、単に個人のブログを書いたり、ネットを閲覧したり、(個人制作の)イラストを描いている時は気にしていませんが。

 確かにスタバに限らず、WiFiが飛んでいるカフェやパブリック・スペースでPCを開いている人をよく見かけます。最近はタブレットを使っている人も多くなりましたが、じゃあPCはMacばかりかといとそうでもありません。Win機だってよく見かけます。グラフィック系の人ならMac一択でしょうけど、Web系の人ならWin機でも問題ないはず。なのにあえてMacを使うから「Macでドヤ顔」などと揶揄されるんでしょうね。

 グラフィックデザイン(印刷物の広告制作)の世界ではMacはデファクト・スタンダードであるという事実はよく知られていますが、それはスタンダードという生ぬるいものではなく、Mac本体どころかOSやアプリケーションのバージョン、使用フォントまで縛りがあるということまでご存知の方は・・・まあ業界外では知られていないでしょう。はっきり言って「不便」と言えるほどこの「縛り」はキツいです。その理由は広告代理店や印刷会社、デザイン会社や外注フリーランスのワークフロー上で、MacOSやアプリケーションのバージョン、使用フォントを合致させなければならない「事情」があるからです。

 デザイナーは多くのスタッフと協調して作業を進めます。そのスタッフ間でデータの互換を完全にしておかないとトラブルの原因になります。特にイラレやインデザのバージョンとフォントの問題は厄介で、ファイルの保存バージョンが異なると、最悪ファイルが開けないという事態に陥ります。さらにフォントも互換が取れていないとレイアウト崩れを起こします。そうなるとそれは作業の停滞を意味し、作業の停滞はすなわち損失です。まあ時間的な損失ならまだしも、印刷会社への入稿時にトラブルになると、印刷ミスになって最悪弁償ものです。それを防止するために細かい「縛り」があるわけであり、グラフィックデザインの仕事をする以上、当然ながらその縛りから逃れることはできません。

 ではなぜグラフィックデザインの世界でMacがデファクト・スタンダードになったのかというと、DTPの実現にはWYSIWYGが必要不可欠であり、当時それを実現していたのはMacしかなかったという過去があるからです。もしWinがMacより先にWYSIWYG(意味がわからなければググってください)を実現していたとしたら、Winが業界のデファクト・スタンダードになっていたでしょう。

 そんなわけで、世の中決して「スタバでドヤ顔でMac」したくてしている人ばかりではないのですが、「Macでドヤ顔」などと揶揄する人ほどそういった事情を知りもせず、まさしく「ドヤ顔」で語ります。そういう人は「私は無知を晒して恥をかいていることも気づかないほど無知で哀れな人間です」と自分でドヤってくれているありがたい方々です。面白いくもないし、関わりたくもないですね。



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